【戦略PR】テレビでPRされる方法とは?テレビ掲載の事例も公開
本コラムは、弊社の担当した事例をもとに実践的なPR手法をまとめたものだ。みなさんがPR企画が思い浮かばない、あるいは課題に対する突破口が見つからずに息詰まったときに是非参考にしていただければ何よりだ。
早速だが、第一弾として、
『「映像的に面白くない」いわゆるテレビ向けではない業界、商品、サービスがどうすればテレビ取材を獲得できるか?』
その課題を打破した、テレビ向けではない業界の代表格と言ってもいい「WEBサービス」の事例について解説していきたいと思う。
テレビ関係者が”ネタ”を選ぶ際に、「映像的に面白くないものは取り上げない」という鉄則がある。その中の1つが『Webサービス』だ。
なぜなら、どれだけPV数があっても、どれだけおもしろい情報が載っていても、パソコン中心の画では”動き”がないため映像化しにくく、テレビ向きではないと判断されてしまうことが多い。
テレビ取材獲得のポイントは、面白い”動き”やインパクトのある”動き”が撮れるかどうかだ。WEBサービスではたいていPCに向かって何かをする動きしか取れず、よほど話題性のあるサービスでない限り面白い”動き”が撮れない。それこそがWEBサービスが”テレビ向けではない”と言われる所以だ。
しかし、そういった中にも、もちろん例外はある。
今回紹介するクライアント企業様は「オーダーメイドシューズの製造」をWebサービスのみで提供している会社だ。リアル店舗は持っていない。
『靴を自分でデザインでき、サイズが合わない時は無料で直す』というサービスを展開している企業で、いままで雑誌などには何度も掲載されていた。しかし、テレビでの露出経験はなく、『テレビ取材をなんとか入れたい』というのがそのとき与えられたミッションだった。従来のPR方法では確かに厳しいが、ここで役立つのが弊社ならではの「引き出し」の多さだ。
まずはクライアントのアピールポイントを探るため、いま市場ではどんな「既製品」や「店舗型オーダーメイド製品」があるのか競合商品の動向と、「クライアント商品」の価格・サービスを調査し、利用者にとってのメリットを比較した。
その結果クライアントサービスの3つの競合優位性(USP)が浮かび上がってきた。それは、
① Webサービスでは画面上で、すぐにオーダーした「完成品」のイメージ画像が確認できること
② さらに組み合わせ次第では無数のデザインが可能
③ 左右のサイズが違っても対応できる
だった。通常、店舗で靴をオーダーメイドで制作する場合、顧客は靴が出来上がるまで「完成品」を見ることはできないし、自分好みのオリジナルな靴ができるという、個性を表現したいという社会トレンドとマッチしたサービスであること、左右の足の大きさが違うというひとの悩みを解決できるという新しさ。この3つのメリットはテレビ取材を獲得する上で、大切なアピールポイントになると判断した。
USPが複数見つかったところで、次はテレビ向けに戦略を練らなくてはならない。
ここでひとつの壁にぶちあたった。
それは冒頭でも言ったようにWebサービスではテレビ受けする”動き”の映像が作りづらいということだ。女性視聴者が多い番組なら、サービスに興味は示すだろうという期待もあったが、1商品だけでは番組コーナーが成立しづらく、取材獲得は難しいと睨んだ。
そこでテレビ局への提案の「切り口」を「靴のオーダーメイドサービス」から「最新のオーダーメイド商品」に大枠で捉えられるように変更し、靴に限らずあらゆるジャンルをまたいで一風変わったオーダーメイド商品を複数リサーチ。
それらを組み合わせた提案など3案を用意し、ターゲット層に合う番組をピックアップしたうえで情報提供した。
つまり、1本の矢ではへし折られてしまうが、3本なら…。とさらに”エッジの効いた矢”にすることで、番組担当者のハートを射止めるという作戦だ。
結果、あまりテレビでは取り上げられない『webサービス』で朝の情報番組の取材獲得に成功。番組内では取材対象者の自宅で「オーダーメイドの靴をつくる様子」が放送された。さらに、「左右のサイズ違いに対応」というポイントに女性コメンテーターが食い付き、スタジオトークも盛り上がった。
ただ1つ想定外だったのは「Webだけのサービス」という説明が足りなかったのか、パソコンを持っていない中高年の女性からも問い合わせが殺到し、電話がつながらなくなったことだ。クライアントには「新たな客層が見えた」と喜んでいただき、想定外の収穫まで得られたようだ。
貴社の商品・サービスあるいは貴社が担当するクライアントの業態・商品・サービスが”テレビ向きではない”からと言ってテレビ取材の獲得を諦めるべきではない。
なぜなら、ここで紹介したように、商品やサービスのUSPを十分に調査・理解したうえで、社会トレンドに合わせた企画切口にすることで、”テレビ向きではない”サービスが、”テレビにも出られる”サービスに変換されるからだ。
そのときは、「様々な切り口」での発想と「三本の矢」による重層的な提案が大きな武器となる。
これをお読みのあなたにこのコラムが少しでも、お役に立てれば幸いだ。
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