ソーシャルメディアが急速に普及し、消費者が積極的に情報発信を行うようになったことで、ソーシャルメディア上には実に大量の消費者の声が集まっています。
「ソーシャルリスニング」とは、ソーシャルメディアから消費者の生の声を収集、分析し、マーケティングに役立てる手法のことです。
ユーザーからの評価や評判を共有、可視化して、消費者中心のマーケティング戦略につなげていこうという考え方です。
従来企業が新商品や新サービスを出す際には、多くの予算をかけ大規模な市場調査を行うことによって、消費者の声を反映した商品・サービスの開発を行ってきました。
また、宣伝・広告のためのリサーチでは、さまざまなアンケートを行って消費者の声を集めてきました。
ところがここに来て、ソーシャルメディアの普及と技術の発展により、SNS上に存在する大量の消費者の声を収集し、分析することが可能となりました。
「ネットの情報」を「俯瞰」することで、「リアル」の世界を「俯瞰・予測」できる時代になったのです。
「ソーシャルリスニング」の特性として、以下などが挙げられます。
・こちらから質問を投げかけていない、消費者の日常の中から出た生の声なので、本音で語った生の声を集めることができる
・ほぼリアルタイムに近い情報収集ができる
多くの企業がこれまで行ってきた「アンケート調査」では、どうしても意図しないフィルターがかかってしまい、消費者の本音が語られないという問題点がありました。
対して「ソーシャルリスニング」では、消費者の日常のふとした瞬間に発せられた生の声を集めることができるため、本当の生の声、インサイトを知ることができます。
「ソーシャルリスニング」の活用は、キャンペーン後の調査などといった活用方法に留まりません。
上記の図のように、市場調査、商品/サービスの企画、宣伝・広告、販売、サポートなど、マーケティング活動のすべての局面でユーザーのインサイトを発掘し、ユーザーとのコミュニケーションに活用することが可能です。
実際、Twitter上でプチ流行している話題を企業がうまく取り上げて大々的なキャンペーンを企画し、その面白さが話題となり、大きな反響を呼んだ例も出てきています。PR効果という意味でその効果は計り知れません。
他社事例①「幸せのハーゲンハート探し」キャンペーン
<背景>
ハート型のハッピータンや、昔からあるチョコボールのエンゼルなど、「見つけたらハッピーになれる」と言われているレアなシークレットお菓子がTwitter上でバズっていた。
<キャンペーン内容>
ふたを開けたときに「ハート型」のクレーターが表れるという、キャンペーンを企画。
見つけたハートはTiwtterかInstagramでのシェアを呼びかけ、大きな話題に。
<結果>
メディアに多数取り上げられ、PR効果抜群の結果に。
引用元:
https://www.haagen-dazs.co.jp/brand/special/haagenheart/
他社事例②「10分どん兵衛」キャンペーン
<背景>
「10分どん兵衛」の味を愛するタレント・マキタスポーツ氏が、ラジオ番組でこの方法を紹介したところ、SNSで拡散。
その味を試す人が相次ぎ、日本中に広まった。
<キャンペーン内容>
「熱湯5分」にこだわってきたメーカーの日清食品は、「世の中の多様性を見抜けなかった…」と、ついに「おわび」文書をホームページに掲載。
<結果>メディアに多数取り上げられ、PR効果抜群の結果に。
引用元:
【おわび】正直申し上げますと、日清食品は10分どん兵衛という方法を知りませんでした。 ここにお詫びします。マキタスポーツさん、教えていただきありがとうございました。 https://t.co/HsBOdQ0grV #10分どん兵衛 pic.twitter.com/kWc2i2FYsx
— どん兵衛 公式 (@donbei_jp) December 18, 2015
「即時性」が特徴のTwitterでは、大量のクチコミの拡がりを分析できます。
今流行していることと、それに対する生活者の反応をタイムリーにキャッチアップし、その流行をうまく利用した仕掛けを行うことで、企業PRにつなげていくことも十分可能です。
さらに「ソーシャルリスニング」は、自社と競合他社の評価、評判を比較・分析する際にも有効です。
消費者の感想やちょっとしたつぶやきを拾うことで、ライバル企業と自社をさまざまな角度から比較し、細かく分析することができます。
「うちの会社は、Twitterはやっていないから」という企業様でも大丈夫です。
Twitterのアカウントを持っていなくてもこの分析は可能となっています。
デジタル時代のマーケティング活動に、「ソーシャルリスニング」の活用は無限の可能性を秘めているのです。
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