この5年間の動きを振り返ってみると、インフルエンサーとのコラボレーションをマーケティング戦略のひとつに加えたブランドの数は着々と増えています。
需要と供給の法則を忠実になぞるように、インフルエンサー・マーケティングの人気の高まりに比例するように2018年には数多くの新しいプラットフォームやインフルエンサー専門のエージェンシーが登場しました。その勢いは数年前の倍以上とも言われているほど。
インフルエンサー・マーケティングのトレンドに乗ったのはマーケターだけではありません。多くのユーザーがソーシャル・メディアの世界で有名になることを夢見て、インフルエンサー業界に日々足を踏み入れています。彼らのほとんどは多くのコミットメントを獲得することができず道半ばで諦めますが、なかにはインフルエンサーとして認められるために不正を働くユーザーもいます。
儲かることが知られるようになった新しい業界によくある話ですが、誰よりも先になんとかチャンスをものにしようともがく人々はますます増えており、なかには詐欺まがいのインフルエンサーが登場してしまうケースも。多くのブランドはこういった詐欺の犠牲者になることを恐れ、最終的にはインフルエンサー・マーケティングの世界に飛び込むことを躊躇する結果にもなっています。
意外に思われるかもしれませんが、これはまぎれもない事実。実際にフォロワーや”いいね”、あるいはコメントすら購入している自称”インフルエンサー”は数多く存在しています。ここでは、そういったフェイク・インフルエンサーによる被害を避けるために知っておかなければならない5つの注意点をご紹介していきましょう。
注意点①:フォロワーの急激な増加
フォロワーの増加率は、今後成長の期待できるインフルエンサーを探し出すための指標のひとつとして利用されます。フォロワーがオーガニック(有機的)に増えているという事実は、インフルエンサーが定期的にハイクオリティなコンテンツを投稿することで、フォロワーと健全な関係性を築いているということを意味します。つまり、フォロワーが安定的に増加しているインフルエンサーというのは、まさにキャンペーンにうってつけのクリエイターと考えていいでしょう。
一方で、あるインフルエンサーがフォロワー(あるいはボット)を購入した場合、上記とは異なって急激な増加が目につくでしょう。なかには増加のためにどんな手を使ったかに関係なく、フォロワー数が多いのはポジティブな効果があると考えるマーケターもいますが、フェイクのフォロワーとのコラボレーションが実際のKPIの好転に結びつくといったことはまずありません。マーケティングにおける適切な改善のキーになるのは、エンゲージメントやインプレッションを正確に把握することにあります。
このことを簡単にテストする方法は、投稿の数とフォロワーの数を比較すること。もしそれぞれの数が見合っていなければ、なんらかの不正が行われていると考えましょう。
ただし、フォロワー数の急激な増加だけがインフルエンサーの不正を知るための唯一の手段というわけではありません。インフルエンサーのリサーチを行なっている時に急にフォロワー数が減少するといった「異状」がないかについて全般的に気を配ることが大切です。
注意点②:エンゲージメントの極端な低さ
エンゲージメント率はインフルエンサー・キャンペーンをめぐる話のなかでもっとも注目される数値の一つ。インフルエンサーをリサーチするにあたっては、彼らの平均的なエンゲージメント率が重要視されます。「いいね」の数にコメント数を足し、フォロワー数で割ったものに100をかけることで算出することができます。
ただし、なにをもって”良好”なエンゲージメント率と評価するのかはなかなか厄介ではあります。というのも、プラットフォームや業界ジャンル、そしてリーチなどの複数の要因が関係しているからです。エンゲージメント率をどう評価するのか、標準的なものとしては以下の基準を覚えておくといいでしょう。
もしあるインフルエンサーが相当数のフォロワーを抱えながらエンゲージメント率が著しく低いというのでしたら、これは明らかにおかしいと考えるべきでしょう。低いエンゲージメント率は大抵の場合、本当はコミュニティに属していないフェイクのアカウントによるフォローが多いためであり、万が一フェイクなアカウントでないにしても、やはり低いエンゲージメント率はそのインフルエンサーに対するフォロワーの信頼が失われていることを示しており、好ましいものではありません。
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