Facebookの「ストーリー」機能のデイリー・ユーザー数はついに5億人を突破。これを受けて、ブランドはいよいよストーリー向け戦略を立ち上げるタイミングと言っていいのでしょうか?
2017年にローンチしたストーリーはSnapchatやInstagramのトレンドにならい、24時間で消える縦長サイズの写真やビデオというフォーマットを採用してスタート。ただ当時、ユーザーの多くはSnapchatからInstagramのストーリーに乗り換えようとしている時期であったため、Facebookのストーリーはそれほど話題になりませんでした。
しかし一方でInstagramはFacebookの傘下であるため、FacebookはInstagramのストーリーの成功に向けて尽力することでグループ全体でのシェアを拡大。またあふれかえるニュースフィードにうんざりしているFacebookユーザーには、日常生活のちょっとしたトピックをカジュアルにシェアできる方法としてストーリーを売り込みました。さらに、Instagramのストーリーに慣れ親しんだユーザーに向けてクロスポスト機能を利用してFacebookにストーリーをシェアするように働きかけを実行。
こういった動きは、同社のビジネスにとってストーリーが今後の成長のエンジンのひとつと認識されていることを示しています。
▼ 統計からみるFacebook「ストーリー」
Facebookの発表した2019年第一四半期の決算では、いくつかの興味深い統計データが提供されました。その最たるものが、最初にご紹介したように、Facebookのストーリーのデイリー・ユーザー数が5億人を突破したこと。このデータはFacebookとMessengerを合計したものではありますが、昨年9月には3億人であったことを考慮すると、いかに目覚ましい展開であるかがわかります。
一方で、同社はFacebookのストーリーのみが成長するだけでは十分ではないと考えています。彼らはFacebook傘下にあるすべてのアプリが同じように成長することを望んでおり、提供しているストーリー形式のアプリについて以下の現状にあることを報告しています:
▼ Facebook「ストーリー」の次なる一手は?
Facebookのストーリーではすでに広告枠が提供されており、ブランドにとっての重要度は今後ますます高まっていくでしょう。同社COO(最高コンプライアンス責任者)のシェリル・サンドバーグによれば、すでに300万もの広告主がFacebook傘下の数あるアプリのなかからストーリー形式のものを選択。Facebookは自社のすべてのプラットフォームにおいてストーリー形式をますます成長させようと目論んでいます。
これらの状況から言えるのは、ブランドがターゲットとする消費者がFacebookのストーリーを楽しんでいるという状況があるのであれば、もはやInstagramのストーリーだけにフォーカスするだけでは十分ではないということ。Facebookにフォーカスするマーケティング戦略を立てるのでしたら、まさにこのタイミングでFacebookのストーリーにも投資をするのは妥当と言っていいでしょう。
また、最近ではFacebookがニュース・フィードをストーリーと一緒にすることでモバイル・アプリを実験的に再編しようとしているという噂も聞かれます。それが本当だとする確証はありませんが、もし実施されれば劇的な変化を及ぼすでしょう。しかし、ニュース・フィードの投稿よりもストーリーがよりフォーカスされるようになるというのは、納得のいく流れでもあります。
▼ Facebook「ストーリー」の戦略を立てる
Facebookのストーリーをマーケティング戦略に追加することが決まったのであれば、さっそく戦略を立てることが重要。効率的に進めていくには、以下のポイントについて決めておくといいでしょう:
④については、試すべきコンテンツのタイプには以下のものが挙げられます:
忘れないでおきたいのは、ユーザーがストーリーをシェアするのは日々の暮らしにおける「自分」を表現するためだということ。ブランドにおいても同様で、ニュース・フィードとストーリーでは必ず違ったタイプの投稿にするように心がけましょう。また、Facebookではビジネス向けに新しくストーリー・アーカイブへのアクセスも提供。過去のハイライトが見つけやすくなるよう配慮されています。
まとめ:ストーリーの持つ力
ストーリーの人気を支えているものはなんだと思いますか?ストーリーがほかのSNSフォーマットよりもより高いエンゲージメントを誇っているのには、次のような理由があります:
ストーリーはソーシャルメディアの様相を変える原動力であり、ストーリー形式の広告が持つポテンシャルに多くのブランドがすでに気づき始めています。ユーザー数も増加傾向にあり、新しいクリエイティブなアイディアを試すにあたってもパーフェクトなフォーマット。異なる広告フォーマットがターゲット・ユーザーにそれぞれどのように働きかけるかをきちんと理解すれば、大規模な予算を用意しなくてもエンゲージメントを高めることはできるのです。
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